昭和10年(1935)刊行の『横浜吉田新田図絵』に所収されているもの。吉田橋は、文久2年(1862)に木橋を架け、明治2年(1869)に日本初の鉄橋に架け替えられた。幕末期には吉田橋に関門が設けられた。右上はその様子を描いた絵図である。左下は、昭和10年頃の吉田橋の写真である。
昭和3年(1928)刊行の『吉田新田古図文書』に所収されていることから、その直前に飛行機上より撮影されたものと思わ九る。釣鐘状の吉田新田とその土台部分を拡大した関内地域、それを取り囲む大岡川・中村川と釣鐘内部に掘り込まれた運河、といった特徴が、高速道路・高層ビルが入り込む現在の空中写真よりも理解しやすい。